マルセイユの決着(おとしまえ) 【称号:良作】

1960年代のパリ。年老いたギャングのギュが脱獄に成功し、顔なじみの情婦マヌーシュの協力を得て最後の仕事を成し遂げようとする。しかしその行く手には、彼を追い続ける執念深い刑事ブロの罠が待ち受けていた。(MovieWalkerより抜粋)
ジャン・ピエール・メルビヴィルのフィルム・ノワールの名作「ギャング」のリメイク。2009年はアホみたいに男臭い映画からスタートです。
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2009年1月2日10:35の回から見た今年1本目の映画がこれ。ダニエル・オートュイユ主演のフレンチノワール。そーいえば2006年の1本目も同じ主演のノワールだった(「あるいは裏切りという名の犬」) 舞台は60年代のパリとマルセイユ。ファッションや酒場のセット、シトロエンなどの車両、そして全体に原色を使ったライトなど当時のレトロな雰囲気がきっちり再現されている。
フレンチノワールの「サムライ」「リスボン特急」はもちろん、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」「グッドフェローズ」「アンタッチャブル」みたいなマフィアものを好きな人には大満足の1本だ。上映時間は156分とちょっと長いがスリリングな展開に引き込まれるのでまるで気にならない。
ストーリーはこの手のノワールの定番だ。もっともオリジナルの「ギャング」が50年代の作品だからリメイクである本作にも当時の流れがくまれている。監獄を脱走した古い気質の老ギャングが引退を前に落とし前をつけるというお話。一番悪いのはギャングやマフィアではなく警察官というのもお約束だ。取り調べもまるでナチスの拷問だ。マルセイユの警察は中国共産党よりおっかない。
とにかくこの映画、出てくる男たちが脇役に至るまでアホみたいにかっこいい。主人公のギュに大口の仕事を譲るオルロフという大して重要とも思えない男がいるが、こいつひとりとっても信じられないほどにスタイリッシュでかっこいいのだ。敵役の殺し屋風の若造も仲間を待っている間、今だったらケータイ取り出してネットオークションだろうけど独りでトランプなんて始めたりしてこれがレトロな風景にマッチしてやたらとかっこいいのだ。脱糞放尿しててもかオシャレな男たちだ。ブライアン・デ・パルマを思わせるスタイリッシュなカメラワークも素敵。
主演のダニエル・オートュイユさんもロバート・デ・ニーロのフランス版といった感じでやたらと風格がある。最近のフランス映画はこの人ばかりのような気がするが相変わらず何をやらせても味のあるおっさんだ。僕も歳を取ったらこんなおっちゃんになりたいね。またイタリアの至宝と呼ばれた女優モニカ・ベルッチ姐さんのファム・ファタールぶりの妖艶さといったら倖田來未なんて比べものにならない。
というわけで2009年の一発目はいきなり掘り出し映画だった。幸先の宜しいスタートである。(74点)

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