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幸せのレシピ 【称号:佳作+】

Siawase_no_resipi
マンハッタンの人気レストランで料理長を務める、完璧主義者のケイト。そんな彼女が9歳の姪、ゾーイを引き取ることになった。職場では生意気な新入りシェフのニックと対立するが、2人の関係は恋へと発展していく。(MovieWalkerより抜粋)

ドイツ映画『マーサの幸せレシピ』のリメイク。日本の産科医、麻酔科医のようにハリウッドの脚本不足は深刻みたいです。

ドイツのオリジナル版は先日鑑賞したばかり。リメイクはかなりオリジナル版に忠実なようです。オリジナルをそのまま再現したシーンや台詞もかなり多い。妊婦の同僚のルックスまでオリジナル版とそっくりな役者さんを起用している。それでもビミョーに設定を変えてあったりします。実はこのビミョーな改変が致命的だったりする。

ドイツ映画に比べるとこちらはハリウッドらしく役者も舞台もゴージャス。特に主人公のケイトを演じたキャサリン・ゼタ・ジョーンズはニューヨーカーらしくパワフルそのもの。冷蔵庫に閉じこもって泣いているシーンも嘘泣きにしかみえないほど強そうだ。腕相撲も絶対に勝てそうにない。繊細な容姿だったオリジナル版の女優と対照的だ。どちらもそれぞれに魅力があるのでここら辺は好みの問題だろうと思う。
Siawase_no_resipi_1
ただゾーイ役を担当した子役は圧倒的にリメイク版の方が上。『リトル・ミス・サンシャイン』で大人の役者を食ってしまったアビゲイル・ブリスリンがまたも主演役者たちの存在感を上回っている。『リトル・ミス~』ではチンチクリンな幼女だと思っていた彼女もなかなか美少女に成長していて驚いた。それにしても空気を読める少女を演じさせたら絶妙だ。

オリジナルとの一番の違いは彼女の厨房に突然雇われたニックがイタリア人ではないことだ。オリジナル版はドイツ人とイタリア人の気質の違いがドラマとしての面白さにつながっていた。しかしリメイク版はどちらも同国人。ニックはイタリア料理専門であるがただのイタリアかぶれに過ぎない。そうなると厨房でパバロッティのオペラを流したり従業員たちと陽気に軽口をたたくシーンも今ひとつ説得力がなくなってしまう。これでは人種の気質の違いではなくただの性格の違いだ。躁病と鬱病の人がいがみ合うようなもの。

オリジナル版はニックがイタリア人であるからこそ父親がイタリア人であるゾーイとの関係も築くことができた。そして彼がゾーイの父親探しのキーパーソンにもなっている。これがまたケイトとの関係を深めていく一要素となっているわけだ。音楽まで同じ曲を使っている。なのにリメイク版ではその設定を忌避してしまった。ほとんどのシーンでは忠実に再現しているくせに一番重要な設定だけ改変する理由が分からない。リメイクとしてのコンセプトが不明だ。
Siawase_no_resipi_2
しかしオリジナル版は人間ドラマが淡泊だったが、リメイク版はかなり濃密になっている。男女二人の恋愛模様もゾーイとケイトのふれ合いも最後まで描ききっている。これも好みの分かれるところだろうが、個人的にはオリジナル版の方が好きだ。リメイク版みたいに露骨に描かなくても彼らの顛末は観客の想像にお任せでもいいと思う。リメイク版は特にケイトのツンデレぶりや二人の恋愛シーンが露骨すぎてドラマに安っぽさを感じてしまう。ラストの余韻もオリジナルの方が上だ。リメイクではせっかくのセラピーが生かされてない。

ただ役者たちはさすがにハリウッドスターだけあって存在感がある。オリジナル版に比べて明らかに華やかだ。舞台も歴史や格式を感じさせるヨーロッパに対していかにも大消費文化のニューヨークスタイル。お店も厨房も賑やかしい。どちらもオシャレだがやはりドイツの方がインテリアにしろ雑貨にしろシンプルだが洗練されている。ロハスすら感じさせる。

そんなわけでぜひ『マーサの幸せレシピ』と見比べてみることをオススメします。『幸せレシピ』が今ひとつだと思った人もきっとオリジナル版には違う印象を持つと思います。(65点)

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コメント


はじめまして。
TBありがとうございます。私もTBさせていただきました。

評価は…佳作+なんですね。

⇒オススメほどではないがそこそこ楽しめた作品。管理人的には60点以上が合格点です。上位称号は佳作+あたりから見応えを感じます。


私もです。何も考えたくないとき、幸せ気分を味わいたときにいいかな?と思います。

投稿: moriyuh | 2007年10月13日 (土) 23時13分

アビゲイルちゃんは、「リトル・・」もときも、兄を察した、空気の読める演技が素晴らしかったですよね。
今回もよかった。おまけにかわいくなっちゃって♪
注目の子役女優ですねw

ほのぼのとした素敵な作品でした。

投稿: たいむ | 2007年10月13日 (土) 23時20分

はじめまして!
TBありがとうございました。
こちらのTBが不調のようで申し訳ありません。

オリジナルは未見ですが、こちらの作品は、温かな気持ちになれるいい映画だったと思います。
アビゲイルちゃんの演技が素晴らしかったですね~
彼女の表情に胸をグワシと掴まれて最後まで見入っちゃいました。仰るように『空気を読める少女』を上手く演じていたと思います。

投稿: 由香 | 2007年10月13日 (土) 23時52分

●moriyuhさん
はじめまして。本作が気に入ったらぜひ『マーサの幸せレシピ』もご鑑賞なさってください。比べてみると面白いですよ。いちおう60点以上は合格点です。そんな基準で点数を付けてみました。

●たいむさん
ポスト・ダコタ=ファニングちゃんですね。顔もかわいいけどあのぽっちゃりした体型もカワイイ。なんか癒されます。

●由香さん
はじめまして!
トラックバックは承認制です。すぐには反映されません。ということをニフティ側で表示して欲しいんですが申し訳ありません。
ぜひオリジナルをレンタルで見てください。きっと気に入ると思います。

投稿: 管理人 | 2007年10月14日 (日) 11時41分

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